文学部 歴史学コース コース共通科目 (2単位) |
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後期・通常 金曜3限 |
授業の概要 | (1)歴史学という学問的営みの特質、歴史学の対象とその範囲、歴史研究と叙述との関係、歴史研究における研究者の視角と因果関係定立との関連、歴史理論としての地理的環境論、時代区分論と文化相対主義などを骨子としながら、歴史学の発展に大きな足跡を残した研究の紹介と、現段階におけるその批判的摂取について議論を展開する。 (2)第一次世界大戦と伝統的な近代歴史学への批判とがいかにして「新しい歴史学」――総称としての「社会史」――を生み出し、その後、この歴史学がいかなる展開を遂げてきたのかを講義する。 (3)「社会史」台頭以前の歴史学の到達を重要な諸基本概念として提示し、今日の歴史学界が「社会史」から何を受容すべきかを考える。 |
学習目標 | (1) 全般的な教育目標: 歴史学とはどういう学問かということを、一方では歴史学方法論の歴史として、他方では具体的な史料批判や歴史叙述の例示を通して理解することを目的とする。 (2) 個別の学習目標: 1)歴史学の枠組み、伝統的な近代歴史学と「新しい歴史学」との形成・相克を修得し、思考する。 2)社会経済史、政治・法制史、文化史に関わる歴史学の基本概念を修得する。 3)今日の学界において、「新しい歴史学」から何を受容すべきかを考える。 |
授業の進め方 | 資料を配布し、講義する。 |
教科書等 | <教科書> 特に指定しない。 <参考図書> 太田秀通『史学概論』學生社、1965年;セニョボス/ラングロア著、八本木浄訳『歴史学研究入門』校倉書房、1989年;竹岡敬温『『アナール』学派と社会史』同文館、1990年;二宮宏之『歴史学再考』日本エディタースクール出版部、1994年;神寶秀夫「新たな近世国制史の構築に向けて」『創文』 No.460,2003年;福井憲彦『歴史学入門』岩波書店、2008年など。 |
成績評価方法 | 毎回出席が前提である。学期末に筆記試験を行ない、理解力、問題発見能力、探求力を評価する。 |
学習相談 | 随時、相談に応じる。 |
その他 | 対象学年:2年生 3年生 4年生 教職(社会)(地理歴史) |