文学部 歴史学コース 日本史学 専攻 専門科目 (2単位) |
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後期・通常 金曜3限 |
授業の概要 | 日本と唐の律令の比較という方法は、日本令(大宝令・養老令)の編纂者が、眼前の日本の状況をどのように捉え、これからどのような仕組みで国家・社会を統御しようと考えていたかということを知るための、最も簡便・素朴な方法である。従って問題の発見は容易であるが、その解釈・意義付けについては、研究史及び両国の制度史を十分に踏まえたうえでなされなければならない。今回は日唐の律令の比較研究の方法に親しんで頂き、この方法の有効性と限界とを理解していただくことを目的とする。 今学期は、日唐の田制を比較する前提としての唐の田令の復原研究の現況を紹介し、私案を固めたい。 |
学習目標 | (1) 全般的な教育目標: 日唐令比較研究の現段階を理解することを通じて、日本古代史について理解を深める。 (2) 個別の学習目標: 唐令の復原方法についての正確な理解をもとに日唐令の比較研究にとりくむための手法を身につる。 |
授業の進め方 | 講義形式。資料はプリントを配布し、また時にプロジェクターで投影する。 |
教科書等 | <教科書> 特に用いない。必要な資料は配布する。 <参考図書> 仁井田陞著『唐令拾遺』、仁井田陞著・池田温編集代表『唐令拾遺補』、井上光貞他編『律令』、『天一閣蔵明鈔本天聖令校證』(中華書局)、大津透編『日唐律令比較研究の新段階』(山川出版社、2008)、渡辺信一郎「北宋天聖令による唐開元二十五年令田令の復原並びに訳注」(『京都府立大学学術報告』人文・社会58、2006) |
成績評価方法 | 学期末の筆記試験の結果で評価する。 |
学習相談 | 随時。ただし特に授業の直後が望ましい。 |
その他 | 対象学年:2年生 3年生 4年生 履修条件:特にない |