文学部
歴史学コース
朝鮮史学 専攻
専門科目 (2単位)
朝鮮歴史文化論講義 III
講義題目:朝鮮近現代文学史
九州産業大学国際文化学部教授白川 豊
前期・通常

月曜3限
授業の概要  朝鮮の近代文学はおよそ1900年前後から始まる。開化期文学の時代を経て1917年に本格的な近代小説といわれる長編<無情>(李光洙・作)が書かれている。それゆえ現在まで約100年前後の歴史があることになる。その中で前半の三分の一を占める日本による植民地支配が朝鮮の近代文学発展過程において決定的な影響を及ぼしている。その具体相を当時の政治・社会・文化状況との関連のなかで考察していきたい。また1945年の植民地からの解放後、今度は南北の分断という深刻な状況に見舞われ、文学界も左右陣営の対立を余儀なくされる。多くの文人が北朝鮮に移った後、南にとどまったり、逆に越南した人たちが作り上げてきた1950年代以降の韓国文学についてもできるだけ言及したい。
 なお、最初に前近代の文学状況についても略説する。
学習目標 (1) 全般的な教育目標:
日本による植民地化と近代化という大状況の中で推移してきた隣国の近代文学の流れを把握することと、1945年以降の韓国の現代文学が分断状況のなかでどのように立ちあがってきたのかについて把握すること。

(2) 個別の学習目標:
主な文人(作家、詩人、劇作家、評論家など)の活動の具体相と時代状況との関わりについて実作と正確なデータに基づいて理解すること。
授業の進め方 毎回、資料プリントなどを配付して講義する。
教科書等 なし。
<教科書>
なし。

<参考図書>
その都度紹介。
成績評価方法 原則として、出席30%、期末試験70%で評価する。
学習相談 簡単なものは授業の後でも可。時間のかかることがらなどはメール(sirakawa@ip.kyusan-u.ac.jp)などで別の時間を約束して対応する。
その他 対象学年:2年生 3年生 4年生
履修条件:朝鮮語(韓国語)を読解できなくても可