文学部
歴史学コース
考古学 専攻
専門科目 (2単位)
考古学講義 IX
講義題目:社会考古学概論
比較社会文化研究院准教授溝口 孝司
前期・通常

水曜5限
授業の概要 考古学は一般に「物質遺存を用いて人類過去を探求する学問」と定義される。これは一見明快な定義だが、吟味すると、その対象、方法、目的のそれぞれについて、十分な規定がなされていない。このことは、講義当初に論ずることとなるが、目的の規定がなされないと、方法、対象の規定は不可能なのである。本講義では、このことをふまえて、十分に相互に関連づけられ、明快に規定可能な目的、方法、対象の総体としての一般理論体系として、<社会考古学>を構築し、その構造と運用の実例について解説する。

講義は、以下のテーマをめぐって展開される。
T.考古学の定義と一般理論化の不可避性/必然性
U.考古学の一般理論としての社会システム理論
V.社会考古学における<社会>とはなにか?
W.コミュニケーション・システムの考古学
X.社会システムの考古学
Y.考古学の自己言及
Z.社会考古学の実際
学習目標 (1) 全般的な教育目標:
<社会考古学>の一般理論の構築をテーマとして、考古学研究を構成するさまざまな位相とステージ(観察、記載、分類から因果的理解・説明まで)の布置と相互関係を理解する。

(2) 個別の学習目標:
上述の過程を通じて、現代考古学の代表的理論枠組みについて学習する。
授業の進め方 パワーポイントを用いて要点を図示しつつ講義をすすめます。
教科書等
成績評価方法 試験100%で評価します。
学習相談 講義後の質問を歓迎します。詳しい解説等が必要な場合には、mizog@scs.kyushu-u.ac.jp までご連絡ください。
その他 対象学年:2年生 3年生 4年生
履修条件:特になし