文学部 歴史学コース 西洋史学 専攻 専門科目 (2単位) |
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前期・通常 火曜3限 |
授業の概要 | 近代市民社会の自由と自治の源流と見なされてきたヨーロッパ(特にドイツ)中世都市の研究は膨大なものがあるが、それに対し、近世都市(特に領邦都市)については停滞と後退(自治権の後退、内部抗争、寡頭政)が過大に評価され、そのため研究成果は少なかった。しかし、近年になり、都市が領邦国家よりも優位に立っていた点、都市と君主権との「共生」、都市の「中間権力」的性格が注目されるようになってきた。こうした研究動向を踏まえた上で、中世都市との比較の観点から、近世都市の全体像を提示し、近世ヨーロッパにおける君主権と都市との関係を考えていきたい。 |
学習目標 | (1) 全般的な教育目標: 近世におけるドイツ都市の変遷過程、近世統治体制の歴史的特質を理解し、歴史学的思考を身につけてもらいたい (2) 個別の学習目標: 以下の諸論点を理解することを目標とする。@中世自由都市の統治体制、A近世領邦都市への「転落」の原因、B近世君主統治機構、D都市参事会およびツンフトの中間権力的性格。 |
授業の進め方 | 資料を配布して、講義する。 |
教科書等 | <教科書> 特に指定しない。 <参考図書> 神寶秀夫『中・近世ドイツ都市の統治構造と変質』(創文社、2010年)、その他、授業中に適宜、紹介する。 |
成績評価方法 | 学期末に筆記試験を行ない、理解力、探求力を評価する。 |
学習相談 | 随時、相談に応じる。 |
その他 | 対象学年:2年生以上 履修条件:特に無し。 教職(社会)(地理歴史) |