文学部
歴史学コース
西洋史学 専攻
専門科目 (2単位)
広域文明史学演習 II
講義題目:近世イギリス史文献講読
九州工業大学工学研究院准教授水井 万里子
前期・通常

木曜4限
授業の概要 近世イギリス史ではイングランド王国中心史観への批判から、アイルランド王国、スコットランド王国を加えた三つの王国を複合する視野で「イギリス史」を論じる、三王国論が提唱されている。本授業では、この三王国論の立場に立ち、ウェールズ(1536年以降イングランド王国に含まれる)、コーンウォルというイングランド王国の周辺部の状況を分析しつつ、地域性の問題について論じたMark Stoyle, West Britons (Exeter, 2002) に収められた論文を講読する。副読本として、1590年代に書かれた当時の記述、Richard Carew, The Survey of Cornwall (刊行史料)なども用い、史料とともにStoyleの議論の解釈を深める。
学習目標 近世イギリス史の主要な議論である三王国論について理解を深め、コーンウォルという具体的な事例から、史料読解もすすめつつ地域性について議論する。
(1) 全般的な教育目標:
イギリス史における、複合民族国家、言語、地域性といったキーワードをイギリスの文献を通して理解する。

(2) 個別の学習目標:
近世イギリスの三王国論、地域性に関する英語の論文を日本語に訳しながら読解する。
補助テキストとしての同時代の刊行史料の記述に触れる。
授業の進め方 輪読。
教科書等 テキストは授業の最初に配布。
成績評価方法 平常出席点20%、レポート80%
学習相談 メールにて随時。
その他 対象学年:2年生 3年生 4年生