文学部 文学コース 国語学・国文学 専攻 専門科目 (2単位) |
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後期・通常 火曜4限 |
授業の概要 | 本講は、高等学校における芸術科書道の実践的指導法を中心に演習する。特に、現代のワープロやパソコンによる、伝達機能の優れた活字文字の氾濫した社会にあっては、今こそ書の意義を考え、書くという行為の大切さ、書くことの喜びを養いたいと思う。 毛筆を扱う分野の呼称として、「書写」「書道」「書」「習字」などいろいろある。これらの呼称には、それぞれ意味の違いがある。学校教育での呼称は、どのようにあるべきなのか。そして、「書」とは如何なることかを考える。 教師としての実技技能を高めることに主眼をおく。次に、生徒が書くという行為に対し、興味を持つような指導法の研究をしていきたい。 【内容】 1,私の受けてきた書写・書道教育 2,書写・書道の違いと学校教育 3,姿勢・執筆法、用具・用材、基本点画 4,漢字の書基本古典1 5,漢字の書基本古典2 6,漢字の書基本古典3 7,漢字の書基本古典4 8,漢字の書創作 9,仮名の書基本古典1 10,仮名の書基本古典2 11,漢字仮名交じりの書1 12,漢字仮名交じりの書2 13,漢字仮名交じりの書3 14,書式 15,書の楽しみ |
学習目標 | (1) 全般的な教育目標: 書写と書道の違いを理解し、教師としての書道技能の向上を目指す。 学習指導要領に示された書道学習の位置づけに基づいた学習指導のあり方を学んで欲しい。 具体的に「漢字仮名交じりの書」「漢字の書」「仮名の書」の授業展開の中で、創作指導、臨書指導、鑑賞指導等に生かし、実際の高等学校において実践できるよう、技術の習得を深めていく。 (2) 個別の学習目標: 1〜2では、各自が学んできた書写・書道についてふり返り、学習指導要領上での書写と書道の違いを理解します。3〜10では、毛筆の基礎的技能の習得を古典などに立脚して目指す。11〜13では、ことばの力を通して、学生自身が書くことの楽しさを感じ、教壇に立った時、生徒が書くことの楽しさを学べるような指導方法を学習します。また、最近の書道ブームの背景にある、高等学校での実践などのVTRを視聴し、より実践的な指導方法を学習します。14では、書の様々な様式、書式について学びます。15では、書の楽しみについて考えていきます。 |
授業の進め方 | 授業は講義と毛筆の実技が中心となります。また、毎回、学習の記録を提出していただきます。 また、授業とは別に、週90分以上の授業時間外の学習(実技含む)が必要となります。 |
教科書等 | <教科書> 最初の講義の時間に説明します。(『高等学校芸術科書道』教科書他) また、各時間の参考資料はプリント配布いたします。 <参考図書> 『書 資料集』福岡県高等学校書道教育研究部会編 『新編書写指導』全国大学書写書道教育学会編、萱原書房(1、429円+税) |
成績評価方法 | 試験はしません。実技を伴うので、出席することが大事です。出席率を4割、毎回の提出物・課題が3割、学期末のレポートが3割で総合的に評価をします。 |
学習相談 | 毎回の講義終了後に伺います。 |
その他 | 対象学年:2年生 3年生 4年生 履修条件:必要な書道用具の準備、国語学(書道)T履修済みが望ましい 教職(国語) |