文学部 文学コース 英語学・英文学 専攻 専門科目 (2単位) |
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後期・通常 金曜2限 |
授業の概要 | この授業ではイギリスの小説家Emily Brontë(1818-48)のWuthering Heights(1847)を論ずる。意識と無意識の乖離、外部における自己の複製など特異な主題の具体的な表れを検討して行く。 【作品の梗概】英国の島の中程ヨークシャー州の農村の風の吹き付ける「嵐が丘」と呼ばれる丘にアーンショウ家の古い家がある。そこの主人がある日港町リヴァプールの路上で見かけ哀れに思った孤児を拾ってきて育てることにする。ヒースクリフと名付けられたその少年はその家の娘キャサリンとは気が合いヒースの繁る野原で終日遊ぶようになるが、その兄からは憎まれ、アーンショウ氏の死後は使用人の地位に落とされ、キャサリンが近隣の富豪の息子エドガー・リントンと婚約しようとするのを機に出奔。3年後謎の経歴で富を蓄えて戻ったヒースクリフはキャサリンの娘の代にまで及ぶ壮絶な復讐を始める。 【作品の英語の難易度】平易で英語の読解力を無理なく伸ばすことができる。 |
学習目標 | (1) 全般的な教育目標: イギリスの長編小説の作品の一つを始めから終わりまでを読み、その作品研究の仕方を学ぶ。 どのような箇所がどう問題となるのか、着眼と考察のための能力の習得を目指す。 (2) 個別の学習目標: |
授業の進め方 | 一方的な解釈の伝達にならないよう、受講者に問題点の考察もしてもらう。初回と最後の授業で、姉、Charlotte Brontëの作品を紹介する。 |
教科書等 | <教科書> Emily Brontë,Wuthering Heights, Penguin |
成績評価方法 | 作品全体について、各自問題を設定した学期末の小論文(3,000字程度)によって成績評価を行う。問題設定の意義深さ、論述の組み立て、文章力が評価のポイントとなる。 |
学習相談 | 授業の後に教室あるいは個人研究室で要望に応じて行う。 |
その他 | 対象学年:2年以上 教職(英語) |