文学部 文学コース 英語学・英文学 専攻 専門科目 (2単位) |
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前期・通常 木曜3限 |
授業の概要 | この授業ではイギリスの小説家Charles Dickens(1812-70)の Great Expectations (1861)を研究する。階級格差、拝金主義など社会的な主題とともに、自己同一性の不確実性、無意識の悪意、分身など興味深い主題の詰まった作品である。 【作品の梗概】テムズ川の河口近くの寒村で孤児の少年ピップは歳の離れた姉とその夫で気の優しい鍛冶屋のジョーと暮らしている。クリスマス・イヴの夕方、教会の墓地に一人でいたピップはテズム川の囚人船から逃げてきたマグウィッチに脅され、翌朝家から食料を盗んで届ける。その後ピップは鍛冶屋の修行をして歳月を過ごすが、突然、遺産相続の見込みがあるのでロンドンで紳士として暮らすようにと謎の人物から言われる。ピップは遺産の贈り主が近所のハヴィシャム老嬢でその養女エステラの結婚相手として自分が考えられていると思い込んでロンドンで暮らす。しかし、やがて全く思いがけない秘密が明らかになる。 【作品の英語の難易度】平易で英語の読解力を無理なく伸ばすことができる。 |
学習目標 | (1) 全般的な教育目標: イギリスの長編小説の作品の一つを始めから終わりまでを読み、文学研究の仕方を学ぶ。どのような箇所がどう問題となるのか、着眼と考察のための能力を習得する。 (2) 個別の学習目標: |
授業の進め方 | 作品全体を授業の回数で等分し、各回の範囲をさらに3人ほどの担当者に割り振り、担当の部分の要約と問題点の指摘をしてもらう。関連する作品として、初回にMary Shelleyの作品Frankensteinを紹介する。 |
教科書等 | <教科書> Charles Dickens,Great Expectations, Penguin |
成績評価方法 | 作品の全体について、各自問題を設定した学期末の小論文(3,000字程度)で成績評価を行う。問題設定の意義深さ、論述の組み立て、文章力が評価のポイントとなる。 |
学習相談 | 授業の後に教室あるいは個人研究室で要望に応じて行う。 |
その他 | 対象学年:2年生以上 |