文学部
文学コース
英語学・英文学 専攻
専門科目 (2単位)
イギリス文学演習 VIII
講義題目:Oscar Wilde研究
准教授鵜飼信光
前期・通常

金曜2限
授業の概要 この授業ではイギリスの小説家Oscar Wilde(1851-1900)の The Picture of Dorian Gray (1891)を研究する。自己実現を究極の目標としながら、外部に操られ、自由を奪われている主人公の逆説的なあり方などを見て行く。
【作品の梗概】若い画家バジルはある夜会で知り合った美貌の青年ドリアン・グレイから芸術上で強い影響を受け、やがて彼の等身大の全身の肖像を制作する。それが完成しかけたある日、モデルを務めに来たドリアンは、そこに居合わせたバジルの友人ヘンリー卿から彼自身の美貌の素晴らしさと快楽の追求を説かれる。それに強い影響を受けたドリアンは、完成した肖像を前にして自分が若さを保ち肖像が罪の痕跡と老いの衰えを負えばよいのにと願う。超自然的なことに、その願いはやがて実現したことが分かる。ドリアンは彼の罪を映し出す肖像の変化を良心への戒めとしようとするのだが・・・。
【作品の英語の難易度】平易で英語の読解力を無理なく伸ばすことができる。
学習目標 イギリスの長編小説の作品の一つを始めから終わりまでを読み、文学研究の仕方を学ぶ。イギリスの長編小説の作品の一つを始めから終わりまでを読み、文学研究の仕方を学ぶ。
(1) 全般的な教育目標:
イギリスの長編小説の作品の一つを始めから終わりまでを読み、文学研究の仕方を学ぶ。どのような箇所がどう問題となるのか、着眼と考察のための能力を習得する。

(2) 個別の学習目標:
授業の進め方 作品全体を授業の回数で等分し、各回の範囲をさらに3人ほどの担当者に割り振り、担当の部分の要約と問題点の指摘をしてもらう。関連する作品として、初回にR. L. StevensonのStrange Case of Dr. Jekyll and Mr. Hydeを紹介する。
教科書等 <教科書>
Oscar Wilde, The Picture of Dorian Gray, Penguin

成績評価方法 作品全体について、問題を各自設定した学期末の小論文(3,000字程度)によって成績評価を行う。問題設定の意義深さ、論述の組み立て、文章力が評価のポイントとなる。
学習相談 授業の後に教室あるいは個人研究室で要望に応じ行う。
その他 対象学年:2年生以上