文学部
人間科学コース
心理学 専攻
専門科目 (2単位)
応用心理学演習 II
講義題目:心理測定法(質問紙法)
准教授中村知靖
前期・通常

火曜4限
授業の概要 心理測定は,人間の個人的な特徴や人間行動の共通的傾向や特性を数量的に記述することを目的としている。この授業では人間の個人的特徴である個人差に注目し,個人差の測定で利用される質問紙法(心理テスト)について,グループ単位での実習(質問紙法によるオリジナル心理テスト【心理尺度】の作成)を交えながら,技術と理論を学ぶとともに,問題点についても議論する。
1. オリエンテーション
2. 質問紙法とは(講義)
3. 性格検査(グループでの発表)
4. 発達検査・知能検査(グループでの発表)
5. 質問紙法の手順(講義)・テーマ検討(グループ活動)
6. 項目ならびに調査用紙作成方法(講義)・テーマ検討(グループ活動)
7. 調査実施方法・データ入力と分析(講義)・項目作成(グループ活動)
8. テスト理論(信頼性と妥当性)・項目作成(グループ活動)
9. 項目作成と質問紙の作成実習(グループ活動)
10. 質問紙の作成(グループ活動)
11. データ入力実習(グループ活動)
12. データ入力実習とデータ解析実習【因子分析】(グループ活動)
13. SPSSによるデータ分析実習【因子分析・信頼性分析】(グループ活動)
14. 発表の仕方(講義)・報告会の資料作成(グループ活動)
15. 調査結果報告会(グループ活動)
学習目標 (1) 全般的な教育目標:
質問紙法は心理学においてよく利用される研究方法で,特に個人差を扱う社会心理学や教育心理学では不可欠な研究方法と言える。本演習により,心理学における質問紙法についての理論と実践上の留意点を学び,研究法についての正しい適用方法を身につける。

(2) 個別の学習目標:
*質問紙法とはどのような方法なのかを理解する。
*代表的な心理テストについて理解する。
*質問紙法の全体の手順を理解する。
*項目や調査用紙の作成方法について習得する。
*調査実施の留意点について理解する。
*コンピュータを利用したデータ入力や分析法(因子分析・信頼性分析)について習得する。
*発表の仕方について習得する。
授業の進め方 4から5人程度のグループに分かれてオリジナルの心理テスト(尺度)を作成する。
1コマの前半は講義(解説),後半はグループでの活動を基本とする。
回によっては,グループでの発表のみや実習のみとなることもある。
教科書等 <参考図書>
小塩・西口 (2007). 質問紙調査の手順 ナカニシヤ出版
鎌原・宮下・大野木・中澤 (1998). 心理学マニュアル 質問紙法 北大路書房
成績評価方法 出席50%,発表内容及び議論への参加の程度50%で評価する。
グループ発表に関しては評価アンケート用紙を利用した学生間の相互評価を実施する予定。
学習相談 電子メールによる質問は随時受け付ける予定。メールアドレスは授業開始時に連絡する。研究室訪問は事前に電子メールによる予約があれば随時可能。
その他 心理学専門分野以外の方で受講希望の方は事前に相談すること。

対象学年:2年生以上
履修条件:なし
教職(公民)
認定心理士