文学部 人間科学コース 比較宗教学 専攻 専門科目 (2単位) |
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前期・通常 木曜4限 |
授業の概要 | 文化人類学ではフィールドワークという方法で、現地調査を行います。それは、理想的には2年間、異文化に住み込み、参与観察を行うものですが、学部生にはこれを求められません。なので、その雰囲気を知ってもらい、なおかつ、自らの個人調査が上達するように、今年度は共同実習を行い、8月の1週間(8/6−12を予定)を熊本県水俣市での共同調査に費やしたいと思います。初日の授業に出席してもらい、この演習に参加するかどうか決めていただいて構いませんし、知的に関心があって、聴講だけしたいという方も構いません(但し当然ですが単位は出ません)。 |
学習目標 | (1) 全般的な教育目標: 文化人類学の方法として「フィールドワーク」の基礎を身につけること。 (2) 個別の学習目標: 1.フィールドワークに行く前に何をすべきか(文献調査) 2.どのような質問だと相手が応え易くなるのか(質問のデザイン) 3.フィールドワークを始める前に挨拶をする(予備調査) 4.何をどのように聞き書き、観察するのか(フィールドノートの取り方) 5.共同実習 |
授業の進め方 | *以下の進め方は一つの目安です。 4/21第1回 文化人類学演習の概要 4/28第2回 VTR『水俣病』視聴調査の概要(先行研究紹介) 5/12第3回 発表1『水俣の啓示』上前半 5/19第4回 発表2『水俣の啓示』上後半〜下前半 5/26第5回 発表3『水俣の啓示』下後半 6/2第6回 フィールドの文献紹介 6/9第7回 観察の基本(景観、動植物、統計、相互行為) 6/16第8回 聞き書きの基本(質問作成、検討) 6/23第9回 予備調査の代わりに休講 6/25予備調査をかねて現地に挨拶 6/30第10回 班分け、発表担当箇所決め 7/7第11回 発表1環境班 7/14第12回 発表2生業班 7/21第13回 発表3社会班 7/28第14回 発表4宗教班 夏休み 8/6-12日の1週間(ノート提出) |
教科書等 | <教科書> 飯嶋秀治・関一敏編2010『茂道の民俗』共生社会学講座(非売品) <参考図書> 小國和子・亀井伸孝・飯嶋秀治編2011『支援のフィールドワーク―開発と福祉の現場で』世界思想社 |
成績評価方法 | 文科省の規定は「出席は1/3以上理由なく休めば落第」ですが、この授業へは「なるべく休まない」こととします。受講態度が思わしくない学生の場合、途中で参加を諦めてもらうこともあるかもしれません。前期は、先行研究の発表で50%、予備調査と調査に参加して8日分のフィールドノートを提出することで50%評価とします。 |
学習相談 | 1)授業中に訊くようにしてください。2)さらに突っ込んだ質問があれば、shuuji@bun.lit.kyushu-u.ac.jpで訊くか、3)メールで予約をしたうえで、木曜日のお昼のオフィスアワーの時間に研究室に来てください。 |
その他 | 対象学年:主に2年生、3年生(4年生は単位を満たしている学生) 履修条件:フィールドを大切にできる人(実習をアルバイトやサークルの二の次にしない人) |