文学部 人間科学コース 比較宗教学 専攻 専門科目 (2単位) |
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前期・集中 |
授業の概要 | 私たちを取り巻く社会問題のうち、この授業では「環境問題」と「グローバリゼーション」を取り上げ、それを社会的な視点から事例から考えます。 たとえば、自然を守ろうと誰しもが言うけれど、実際のところどこのどんな自然を誰が守るべきなのでしょうか。そもそも自然とは何でしょうか。熱帯林が減少しているというけれど、そこに住んでいる人にとってそれはどういう意味をもっているのでしょうか。熱帯林の減少はグローバルな経済の動きとつながっていると言われますが、いったい誰がグローバルな経済を動かしているのでしょうか。グローバリゼーションとはいったい何でしょうか。 この授業では、さまざまな具体的事例を取り上げ、そこから、自然、コモンズ(自然の共同管理のしくみ)、グローバリゼーションといったことについて考えます。 具体的には、以下の内容を取り上げます。 1. 地域における人間と自然のかかわり 田んぼは自然か、自然とは何か、コモンズとは何か、海をめぐる紛争をどう解決するか 2. グローバリゼーション タイヤ産業に見るグローバリゼーション、かつお節と植民地・日本社会 |
学習目標 | 自然・地域社会・グローバリゼーションについて、社会的な視点に立った論理的な議論ができることが、この授業の目標です。知識を増やすことよりも、議論の視点を学ぶこと、議論のしかたを学ぶことが目標となります。 |
授業の進め方 | この授業は、(1)ビデオや新聞記事などの素材を見ること、(2)それをもとに教員からのテーマにしたがって個人で作業した上でグループ・ディスカッションをすること、(3)講義を聞くこと、の3つのパートに分かれます。この3つを繰り返し行いますが、中心はグループ・ディスカッションです。みなさんの積極的な参加が求められます。 |
教科書等 | <参考図書> 井上真・宮内泰介編, 2001, 『コモンズの社会学』新曜社 藤林泰・宮内泰介編, 2004, 『カツオとかつお節の同時代史』コモンズ 宮内泰介編, 2006, 『コモンズをささえるしくみ――レジティマシーの環境社会学』新曜社 宮内泰介編, 2009, 『半栽培の環境社会学――これからの人と自然』昭和堂 宮内泰介, 2011, 『開発と生活戦略の民族誌』新曜社 鳥越皓之・帯谷博明編, 2009, 『よくわかる環境社会学』ミネルヴァ書房 鳥越皓之, 2004, 『環境社会学』東京大学出版会 その他の参考文献は講義の中で適宜指示します。 |
成績評価方法 | (1)講義の内容を理解し、講義に積極的に参加しているかの評価(およそ60%)、(2)授業中に行う各種課題の評価(およそ40%)を合わせて総合的に評価します。 |
学習相談 | |
その他 | 教職(社会)(公民) |