文学部 人間科学コース 社会学・地域福祉社会学 専攻 専門科目 (2単位) |
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後期・通常 火曜3限 |
授業の概要 | 前学期の社会学演習IIIでは、社会学の古典として、Max Weber の The Protestant Ethic and the Spirit of Capitalism をとりあげ、宗教的価値合理性から経済的目的合理性への転換に関して学習した。 後学期は、Dan Ariely の The Upside of Irrationality: The Unexpected Benefits of Defying Logic at Work and at Home をとりあげ、社会心理学、および、行動経済学の観点から、人間の行動に見られる非合理性について学習し、合理性と非合理性についての理解を深め、社会現象を社会学的に分析するための訓練を行う。 「社会学的分析」のためには、2つの条件が必要である。第一は、社会現象に対する観察・考察が単なる印象・感想の水準から、客観性・論理性を備えた分析の水準に引き上げられることである。第二は、分析において用いられる手法、要因、仮説などが社会学の領域に属することである。この演習では、合理性と非合理性に関する具体的な事例を通して理解を深める。授業での討議の内容をふまえ、各自の興味に応じたテーマを選択し、そのテーマに関して合理性と非合理性の議論を適用することにより、学期末のレポート作成を行う。 |
学習目標 | この授業の学習目標は、以下の通りである。 (1) 全般的な教育目標: 社会学的分析とは何かを概念的に理解し、実際の社会現象に対して具体的に分析を行えるようになること。 (2) 個別の学習目標: 1.分析と印象的・感想的観察とは何が異なるのかを理解する。 2.分析における客観性・論理性とはどのようなものかを理解する。 3.合理性と非合理性とは、そもそもどのような基準によって区別できるものなのかを理解する。 |
授業の進め方 | 毎回1名ないし2名程度の発表者を割り当て、教科書の担当箇所に関する発表を行い、質疑・応答を通じて理解を深める。 |
教科書等 | 教科書としては、以下のものを用いる。 <教科書> Dan Ariely, 2010, The Upside of Irrationality: The Unexpected Benefits of Defying Logic at Work and at Home, New York: Harper. |
成績評価方法 | 成績評価は発表、および、レポートにもとづいて行う。レポートでは、各自の興味に応じたテーマを選択し、そのテーマに関して合理性と非合理性の議論を適用することにより、社会学的分析を行う。 |
学習相談 | メールなども含めて適宜相談に応じる。 |
その他 | 第一回目10月4日(火)には、二回目以降の発表者と担当箇所を決めるので、あらかじめ教科書を購入し、Introduction (pp. 1-13) を読んでおくこと。当日は、必ず教科書を持参すること。なお教科書は生協文系書籍部で購入でき、9月15日(木)時点で入荷済みである。 対象学生:専攻学生に限る(学部生に限る) 対象学年:2年生以上 履修条件:特になし |