文学部 文学部コア科目 (2単位) |
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後期・通常 月曜2限 |
授業の概要 | 文学コース担当の各教員が、国語学・国文学,中国文学,独文学,英語学・英文学,仏文学それぞれの研究方法に関する基礎的知識を,リレー形式で講義する。 |
学習目標 | (1) 全般的な教育目標: 各専門分野における入門的な知識と考え方について把握する。 (2) 個別の学習目標: 講義を通して,受講者各人が専門分野決定の指針を得ることを目標とする。 |
授業の進め方 | 第1回〜第3回:国語学・国文学 日本語と日本古典文学についての研究方法を紹介する。 10月3日(高山) 日本語音韻史の方法を紹介しつつ,平安時代京都方言の発音に迫る。 10月17日(青木) 文法的な観点から,言語変化の仕組みの一端について解説する。 10月24日(辛島) くずし字の資料を用いて,日本古典文学の研究方法について講義する。 第4回〜第6回:中国文学 10月31日(静永) 中国文学と日本 11月7日,11月14日(竹村) 中国文学史上屈指の名作数篇を取り上げ、作者・時代・梗概・特徴・影響等について解説する。 第7回〜第9回:独文学 11月28日,12月5日,12月12日(小黒) メールヒェンとは何か。もともとは小話の意味であった「メールヒェン」は、フランス啓蒙主義期の妖精物語がドイツに流れ込むと、1812年初版の『グリム童話』を範に、不特定多数の無名の民衆による伝承、「民衆メールヒェン」として新たに解さる。しかし、ことはそう単純ではない。ゲーテやロマン派の実作によって、特定の著名な個人による創作、「創作メールヒェン」とも解されたのだ。しかも、その間、民衆啓蒙運動からの影響、ナショナリズムの高揚、自然ポエジー論争などがある。本講義は、ドイツ文学入門を兼ねて、「メールヒェン」の成立と展開における複雑な背景を繙く。 第10回〜第12回:英語学・英文学 12月19日(高野) ヘミングウェイ作品を中心にして文学作品の読解を考える 12月26日(西岡) 英語の文法現象を取り上げ、構造的考察の重要性を考える。 1月16日(鵜飼) エミリー・ブロンテ『嵐が丘』に描かれる意識と無意識の乖離について考える。 第13回〜第15回:仏文学 1月23日,1月30日,2月6日(高木) フランスの小説作品をとりあげ,研究方法を紹介する。 |
教科書等 | <教科書> 授業中に資料を配付する。 <参考図書> 中国文学:『中国名文選』(興膳宏,岩波新書,2008)/『中国文学十二話』(奥野信太郎,NHKブックス,1968)/『中国の古典名著』(自由国民社,1992)/『わかりやすくおもしろい中国文学講義』(九州大学中国文学会,中国書店,2002)/東アジア地域間交流研究会編『から船往来―日本を育てた ひと・ふね・まち・こころ』(中国書店,2009)/静永健『漢籍伝来―白楽天の詩歌と日本』(勉誠出版,2010) |
成績評価方法 | 出席50%,レポート50%。毎時間出欠を確認し,欠席が3分の1を超えた場合は受講資格を失う。 レポートの課題は,授業中に指示する。いずれも,2000字程度にまとめることが要求される。出された課題の中から1つを選び,貝塚地区事務部学生第一係に提出する。 |
学習相談 | 講義終了後に相談を受け付ける。 各教員のオフィスアワーについては,別途日時を確認のこと。 |
その他 | 対象学年:1年生 教職(国語)(英語)(ドイツ語)(中国語)(フランス語) |