文学部 文学部コア科目 (2単位) |
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後期・通常 水曜2限 |
授業の概要 | 現代社会では地球規模のグローバル化が進み、人びとの活動範囲を規定してきた国家や人種・民族といった枠組みが相対化される一方、異なる文化・価値観をもつ人間どうしの摩擦もめだってきている。日本もまた過去の歴史に対する認識、国家間の権益対立、国境をこえたヒト・モノ・情報の動きをめぐり、身近な周辺地域との間でさまざまな課題をかかえている。わたしたちはいまあらためて、身近な「他者」について知り、「他者」との関係性のなかでの「自己」の位置をみつめなおすべき段階にきている。 この授業では,日本とその身近な周辺地域をあわせた空間を便宜的に「東アジア」とよぶが,その見え方は視点・論点のとりかた次第でいかようにも変わってくる。しかし大切なのは,そのような見方の多様性を認識し、みずからも必要に応じて自由自在にさまざまな視点へシフトして物事を考える能力・姿勢である。 このように柔軟で複眼的な「東アジア」へのアプローチは,アジアに開かれた九州大学の人文学において,主要な柱のひとつとなるものである。 |
学習目標 | (1) 全般的な教育目標: 「東アジア」を理解する多様な視点・論点の存在を知り,日本をふくむその成り立ちを再認識する。 (2) 個別の学習目標: 現代の東アジアにおける国家・民族の区分やその差違を自明視することなく,それらが地域間の耐えざる交流と変容を通じて歴史的に形成されてきたきたことを理解する。 |
授業の進め方 | リレー講義の形式で進めていく。 第1回:10月5日 全体ガイダンス 第2回:10月12日 宮本 第3回:10月19日 濱田 第4回:10月26日 川本 第5回:11月2日 森平 第6回:11月9日 佐伯 第7回:11月16日 中島 第8回:11月30日 竹村 第9回:12月7日 高木 第10回:12月14日 岩崎 第11回:12月21日 井手 第12回:1月11日 南澤 第13回:1月18日 高山 第14回:1月25日 久保 第15回:2月1日 予備日 |
教科書等 | 下記の教科書を各自で購入すること。 <教科書> 森平雅彦・岩崎義則・高山倫明編『東アジア世界の交流と変容(九州大学文学部人文学入門1)』九州大学出版会,2011年 <参考図書> 各教員より適宜紹介する。 |
成績評価方法 | 出席50%、レポート50%とする。毎回出席調査を行い、欠席4回以上の者は受講資格を失う。15分以上の遅刻は欠席とする.レポート課題は担当教員がそれぞれ提示するので、そのうち一つを選択すること。分量は2000 字以上。締切は第一期締切日。提出先は学生第一係。 |
学習相談 | 各授業終了後、ならびに各教員のオフィスアワー。なお担当代表森平のメールはmorihira*lit.kyushu-u.ac.jp(*は@に直してください) |
その他 | 対象学年:2・3・4年生 |