文学部


文学部コア科目 (2単位)
人文学 II
講義題目:生と死の探求
准教授片岡 啓
後期・通常

水曜2限
授業の概要 生まれ、そして、死ぬ。外から見れば、一つの生命が誕生し、そしていずれ死にゆく、それだけの問題なのかもしれません。冷めた視線で見ればそうでしょう。しかし「生と死」は、そのような客観的な対象として問題なのでしょうか。時に「生と死」は、一人一人が孤独の中で対面する、逃げられない問題として襲いかかってくることがあります。「生老病死」「生死事大」、古今の聖賢が主体的にこの問題に取り組み、様々な見方を我々に残してくれています。文学部の教員は、この普遍的でしかも個人的なテーマにどう答えるのでしょうか。哲学者は何を問い、何を答えるのでしょう。文学において「生と死」はどのように提示されてきたのでしょうか。宗教はこの悩みを果たして解決してくれるのでしょうか。そして美術は「生と死」をどのように具象化してきたのでしょうか。文学部の哲学コース、歴史学コース、文学コース、人間科学コースから選りすぐられた精鋭講師陣がガイドとなって世界の時空を皆さんとともに巡ります。
学習目標 (1) 全般的な教育目標:
生と死に関する総合的知見を得る。

(2) 個別の学習目標:
生と死をめぐって人類が残してきた知的営為について多種多様な見方を吸収する。
授業の進め方 教科書に基づいて、文学部教員がリレー形式で担当する。

1. 10 月5 日  全員初回ガイダンス
2. 10 月12日  円谷裕二 生と死の哲学
3. 10 月19日  宮島 磨 親鸞における生死
4. 10 月26日  片岡 啓 インド人が見た生と死
5. 11 月 2日  柴田 篤 古代中国人の死生観 静永 健 竹取物語「月の顔見るは忌むこと」考
6. 11 月 9日  後小路雅弘 描かれた死─アジア美術
7. 11 月16日 京谷啓徳 キリスト教美術における死と生
8. 11 月30日 辻田淳一郎 墓地と社会関係
9. 12 月 7日  清水和裕 イスラーム社会における生と死
10. 12 月14日 静永 健 竹取物語「月の顔見るは忌むこと」考 柴田 篤 古代中国人の死生観
11. 12 月21日 鵜飼信光 ジョージ・マクドナルドの幻想と死生観
12. 1 月11日  高野泰志 戦争と死
13. 1 月18日  小黒康正 ドイツ文学におけるエロスとタナトス
14. 1 月25日  関 一敏 生命の海へ
15. 2 月1 日  飯嶋秀治 永遠のいのち
教科書等  
<教科書>
第1回目の授業の際に配付する。

<参考図書>
各教員が適宜指示する。
成績評価方法 出席50%、レポート50%とする。毎回出席調査を行い、欠席4回以上の者は受講資格を失う。15分以上の遅刻は欠席とする.レポート課題は担当教員がそれぞれに提出するので、そのうち一つを選択すること。分量は2000 字以上。締切は第一期締切日。提出先は学生第一係。
学習相談 授業終了後、ならびに各教員のオフィスアワー。
その他 対象学年:2年生以上