文学部


文学部コア科目 (1単位)
古典語(ラテン語) II
講義題目:
本務なし矢野 太一
後期・通常

火曜3限
授業の概要 ラテン語は、ローマ共和国とローマ帝国の公用語だったので、その勢力の及んだ地域で広く用いられ、豊かな古代ラテン文学を花咲かせました。中世期に口語ラテン語がイタリア語・スペイン語・フランス語を始めとするロマンス語へと姿を変え、民族(言語)国家が成立したのちも、大学や教会の言語として存続し、20世紀初頭までは学位論文の多くはラテン語で書かれていました。したがって、ラテン語は古代から近世にわたるヨーロッパの文学、歴史、哲学等を学ぶものには必須であり、ラテン語なしにはこれらの分野においてその名に値する学問的研究はありえません。
また、ラテン語の知識は、現代ヨーロッパ諸言語を専門とするものに、有益かつ必要でもあります。有益というのは、現代語の文法がより容易に理解されるからであり、必要であるというのは、単に現代語を巧みに操るだけなら、ヨーロッパでは大学的教養のないものととしかみなされないからです。
さらに、ラテン語学習は、ヨーロッパの言語と文化の奥行きを学ぶことであり、ひいては日本の言語と文化の奥行きにたいする感性を磨くのにも役立ちます。したがって、いかなる分野の学生諸君にも有益です。
学習目標 (1) 全般的な教育目標:
基礎的な文法事項の学習を仕上げ、ラテン文解読の基本能力を身に着ける。

(2) 個別の学習目標:
前期で学んだ動詞直説法につづいて接続法を学び、前期で読んだテキストより少し複雑な文を読解する力を身につける。そのため、実際に古代ないしは中世の著者の原典も講読する。
授業の進め方 文法事項の解説、練習問題とその解説。
原典購読。
教科書等 <教科書>
中山恒夫『標準ラテン文法』白水社1987年

<参考図書>
田中秀央『羅和辞典』研究社1952年
その他、適宜授業中に案内する。
成績評価方法 出席30%、筆記試験70%。
学習相談 時間が許せば、授業後も受け付けるが、メールでの相談も可。
その他 対象学年:2年生 3年生 4年生
履修条件:なし