文学部 人文学科 文学コース
仏文学 専門分野
専門分野科目 (単位数 2)
専攻必修科目
対象学年:
対象学部等:
フランス文学講義 X
French Literature (Lecture X)
講義題目  パスカル『パンセ』の人間論
大阪大学大学院文学研究科 教授 山上 浩嗣
科目ナンバリングコード: LET-HUM3666J
講義コード:
2019 後期
集中
伊都イーストゾーン 仏文演 教室
M/J科目 (日本語, French)
更新情報 : 2019/2/16 (11:18)
授業の概要 『パンセ』は、未完に終わった著作『キリスト教護教論』の草稿からなるパスカルの遺稿集である。本授業では、『パンセ』のなかの主要テーマ(「考える葦」「気晴らし」「信仰と習慣」「三つの秩序」「賭け」など)に関連する断章を取り上げ、フランス語原文に基づいて正確に読解する。また、その背景にある思想、歴史、文化についてできるだけ平易に解説する。さらに、パスカルが執筆の際に多大な影響を受けたモンテーニュ『エセー』との関係についても随時言及する。可能な範囲で、受講生にも原文講読を担当してもらう。

(The purpose of this course is to study the main themes of Pascal's “Pensées” ― the dignity of man, divertissement, faith and custom, the three orders or the bet ― based on the original text. We will also be interested in Montaigne’s “Essais”, which inspired Pascal a lot. Volunteer participants are invited to make a presentation in the class.)
キーワード : パンセ/キリスト教護教論/考える葦/気晴らし/賭け/モンテーニュ
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 : フランス語初級文法を習得済みであることが望ましいが、未習者にも可能な限り配慮する。
特記事項 開講時期は、2019年12月を予定。
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 : 教職(フランス語)
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
B_A-d [資料の理解]
史資料・文献・作品の分析と解釈、および実地調査などに基づいて、世界における文化・歴史・社会の多様性と共通性を理解し説明できる。
B_B1-a [古典の読解]
長い文化的伝統のなかで人類が生み出してきた知的所産である「古典」を、厳密に読解する能力を身に付けることができる。
B_B2-c [思考能力]
人文学を中心とした人文・社会科学の方法と思考能力を身に付ける。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 次の書からの抜粋をプリントにて配布する。
Pascal, "Pensées", in id., "Les Provinciales, Pensées et opuscules divers", textes édités par G. Ferreyrolles et Ph. Sellier, Paris, LGF, La Pochothèque, 2004.

参考書 : 山上浩嗣『パスカル「パンセ」を楽しむ』講談社学術文庫、2016.
塩川徹也『パスカル「パンセ」を読む』岩波セミナーブック、2001.
パスカル『パンセ』前田陽一・由木康訳、中公文庫、1973.
パスカル『パンセ』塩川徹也訳、岩波文庫、2015-2016.
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 導入:パスカルの生涯と思想概要
2 導入:『パンセ』の成り立ち
3 『パンセ』概説:「考える葦」から「賭け」へ
4 『パンセ』概説:パスカルとモンテーニュ(「気晴らし」のテーマをめぐって)
5 原文講読と解説:「人を愛すること」と「憎むべき自我」 講読
6 原文講読と解説:「習慣と信仰」 講読
7 原文講読と解説:「笑い」 講読
8 原文講読と解説:「三つの秩序」と「圧政」 講読
9 原文講読と解説:「順序」 講読
10 原文講読と解説:「二つの無限」 講読
11 原文講読と解説:「中間」 講読
12 原文講読と解説:「オネットム」 講読
13 原文講読と解説:「多様性と変化」 講読
14 原文講読と解説:「快のモデル」と「自然な弁論」 講読
15 まとめ

成績評価
観点→
成績評価方法
B_A-d
[資料の理解]
B_B1-a
[古典の読解]
B_B2-c
[思考能力]
備考(欠格条件、割合等)
レポート 60%
授業への貢献度 20%
出席 20%

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 : 「授業への貢献度」は、授業中の原文講読担当または授業内容に関する発言によって評価する。
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって : 講読に際しては、辞書を用いて教材を予習しておくことが望ましい。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)