徳島大学名誉教授の石川栄作先生からご寄贈がございました。当方、懐かしさでいっぱいです。それも、なんだか三重の懐かしさで心が満たされいます。といいますのも、今回いただいた石川栄作著『ジークフリート伝説集成』(講談社、2026年8月1日発行)は、2014年に同学社から刊行された『ジークフリート伝説集』の増補・改訂版であり、
6章構成中のⅢ章「韻文版『不死身のザイフリート』」、Ⅳ章「ハンス・ザックスの悲劇『不死身のゾイフリート』」、Ⅴ章「民衆本『不死身のジークフリート』」は、私が九大独文研究室の助手として中心的に編集にかかわっていた『九州ドイツ文学』の第11号(1997年)、第13号(1999年)、第12号(1998年)にそれぞれ掲載されたものであり、
しかも、いただいた文書には、実に石川先生らしいお言葉として、「徳島大学迷世(めいよ)教授 似非(エッセ)イスト」と書き込まれていたからです。先生の駄洒落と今回のご著書がどう関係しているのだろうかと思いながらも、ジークフリートをめぐる英雄伝説の起源を探る先生の知的好奇心に、当方、すっかり圧倒されました。(小黒康正)
『ジークフリート伝説集成』の内容
Ⅰ.スノリの『散文エッダ』におけるジークフリート伝説―-北欧第一次伝承
Ⅱ.『ティードレクス・サガ』における英雄ジグルトの物語--北欧第二次伝承
Ⅲ.韻文版『不死身のザイフリート』―-16世紀の新しい英雄像
Ⅳ.ハンス・ザックスの悲劇『不死身のゾイフリート』―-16世紀の職匠歌人による戯曲
Ⅴ.民衆本『不死身のジークフリート』―-1726年版の「読んで楽しい」民衆本
Ⅵ.ティークの二つのロマンツェ――『若き日のジークフリート』と『竜殺しのジークフリート』

