Managing the historic resources in the public interest under the global and information-oriented context

「資料と公共性」共同研究についてabout

方針

 この共同研究では、民主的な合意形成のために、コンテンツ、システム、社会・法制度設計など、これらの諸問題に関わる多様な領域の専門家と市民が、それぞれどのような役割を担うべきか、特に、情報管理の社会的責任はどのように果たされるべきか等の諸問題を、理論的、実践的に研究します。


目的

 「資料と公共性」研究会は、2018年7月に発足しました。2014年12月に九州大学で開催された史学会/九州史学会共催「過去を伝える 今を遺す」シンポジウム、およびその出版(同編『過去を伝える 今を遺す 歴史資料・文化遺産・情報資源は誰のものか』山川出版社、2015年)をきっかけとして、この企画に関与した関係者を中心に続けられた活動をもとに、発展的に形成されたものです。
 2014年12月に九州大学で開催された史学会/九州史学会共催「過去を伝える 今を遺す」シンポジウム、およびその出版(同編『過去を伝える 今を遺す 歴史資料・文化遺産・情報資源は誰のものか』山川出版社、2015年)をきっかけとして、この企画に関与した関係者を中心に続けられた活動をもとに、発展的に形成されたものです。

 国際化、情報化が進行する世界、社会において、歴史資料を文化遺産として利活用しようという動きが進んでいます。歴史資料、文化遺産を管理、保存、利活用する「主体」や「責任」について、従来とは異なる議論が必要なのです。本研究の目的は、以下の2点です。

 1)公共空間における文化遺産の利活用、管理、継承についての理論的、実践的基盤を再検討すること

 2)文化遺産・情報資源の公共的な利活用、管理、保存を保証するための専門情報管理機関の再定義、その業務を担う情報管理専門職のあり方、教育、学位制度、キャリア形成等の諸問題について、新しい視野から具体的な提言を行うこと

 特に2)の目標達成のために、関連の資料管理組織や教育機関とも連携しながら、情報学や公共政策を組み込んだ新しいカリキュラム・モデル構築、研究と連動したインターンシップ連携等の可能性について検討します。
 このようなテーマの研究に際しては、「公共空間」における専門知のあり方を再定義することも必要となります。「過去を遺し、今を伝える」公正な基盤作りに寄与することを目指すこの研究は、専門知のなかに充足する狭義の学問研究や、特定の社会的成果に奉仕する政策的研究とは異なり、教育と職場、情報の共有と責任などの関係に関わっています。

科学研究費補助金 挑戦的研究(萌芽) 「国際化、情報化環境における歴史資料の公共的利活用と管理に関する基礎的研究」
Managing the historic resources in the public interest under the global and information-oriented context
平成30年度〜平成32年度(予定)

contact

岡崎 敦 (OKAZAKI Atsushi)

九州大学大学院
人文科学研究院西洋史学研究室
統合新領域学府ライブラリーサイエンス専攻(LSS)

E-mail: okazaki@lit.kyushu-u.ac.jp

〒819-0395
福岡市西区元岡744

Tel. & Fax: 092-802-5008 (教員室)
;092-802-5091(西洋史学研究室)