人文科学府 人文基礎専攻 哲学・倫理学 分野
哲学 専修
専修科目 (単位数 2)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
哲学方法論特論 III
Methods of Philosophy (Specialized Lecture III)
講義題目  イギリス経験論の基礎と現代哲学の諸問題:D. ヒュームの思想を中心として
福岡大学人文学部 教授 林 誓雄
科目ナンバリングコード:
講義コード:
2024 後期
毎週 木曜3限
伊都イーストゾーン E103 教室
E/J科目 (日本語, English)
更新情報 : 2024/2/26 (14:22)
授業の概要  18世紀スコットランドの哲学者デイヴィッド・ヒュームは、海外では、イマヌエル・カントと双璧をなす存在として評価が高いものの、国内ではカントによって乗り越えられたとされ、これまで光を当てられることは少なかった。だが、異彩を放つその思想は、後代の各分野、例えば科学哲学、道徳心理学、メタ倫理学などに多大な影響を与え続けている。
 本講義では、ヒュームの哲学思想を全般的に理解することを主たる目標に掲げ、それに関連する哲学史上の諸問題にも触れながら、最終的に、ヒュームの思想の現代における重要性について考察する。

(  Although David Hume, an 18th-century Scottish philosopher, is highly regarded abroad as an intellectual equal to Immanuel Kant, he has historically received less attention in Japan, often being overriden by Kant. Nevertheless, Hume's unique and groundbreaking ideas have had a profound and lasting impact on various fields, including philosophy of science, moral psychology, and metaethics. This course aims to provide a comprehensive understanding of Hume's philosophical thought. By exploring his major works and examining related historical and philosophical issues, we will gain insights into his contributions to various fields and ultimately assess the contemporary relevance of his ideas.)
キーワード : イギリス経験論,デイヴィッド・ヒューム,因果論,知覚論,自由と必然性
履修条件 :
履修に必要な知識・能力 :
特記事項
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
G_A-2 [修士:専修分野の知識と理解]
当該分野における研究史と方法論を説明できる。
授業で説明した専門的知識だけでなく,それ以上のものをかなりの程度身につけており,そのために,創造的・批判的に諸問題を吟味・検討することが,かなりの程度可能となっている。 授業で説明した専門的知識を,かなりの程度身につけており,そのために,主体的に吟味・検討することが,かなりの程度可能となっている。 授業で説明した専門的知識が,ある程度身についており,それを踏まえて,主体的に吟味・検討することが,ある程度可能である。 授業で説明した専門的知識が,あまり身についておらず,そのために,主体的に吟味・検討することも難しい。
D_A [博士:専修分野の知識と理解]
当該分野における研究史と方法論を体系的に説明できる。
専門分野の諸領域の基礎知識,その領域に固有の問題設定や研究手法を,授業で教授した以上に身につけており,それらについて講師を驚かせることができる程度にまで説明することが可能である。 専門分野の諸領域の基礎知識,その領域に固有の問題設定や研究手法を,かなりの程度身につけており,それらについてかなりの程度説明することが可能である。 専門分野の諸領域の基礎知識,その領域に固有の問題設定や研究手法がある程度身についており,それらについてある程度説明することが可能である。 専門分野の諸領域の基礎知識,その領域に固有の問題設定や研究手法があまり身についておらず,それらについて説明することも難しい。
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授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : スライド資料
参考書 :
授業資料 :

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 イントロダクション
講師の自己紹介、ヒュームの生涯とその思想の概要をつかむ
授業で教授した内容,および次回の授業内容について,図書館などで関連書籍を調べるなどして復習・予習に努める。
2 ヒュームの知覚論
存在論と観念論。印象と観念の相違。
授業で教授した内容,および次回の授業内容について,図書館などで関連書籍を調べるなどして復習・予習に努める。
3 ヒュームの帰納批判
明日も太陽が東の空から昇ることは保証されているのか?
授業で教授した内容,および次回の授業内容について,図書館などで関連書籍を調べるなどして復習・予習に努める。
4 ヒュームの因果論
原因と結果の間を繋ぐものの正体とは?
授業で教授した内容,および次回の授業内容について,図書館などで関連書籍を調べるなどして復習・予習に努める。
5 カントのコペルニクス的転回
ヒュームの衝撃を受けたカントによる問題の解決
授業で教授した内容,および次回の授業内容について,図書館などで関連書籍を調べるなどして復習・予習に努める。
6 ヒュームの理性主義批判
理性によって感情(情念)は、抑えることができるのか?
授業で教授した内容,および次回の授業内容について,図書館などで関連書籍を調べるなどして復習・予習に努める。
7 理性と情念の闘争
理性と感情(情念)との間の妥当な関係とは?
授業で教授した内容,および次回の授業内容について,図書館などで関連書籍を調べるなどして復習・予習に努める。
8 存在と当為(1)
ヒュームとムーア
授業で教授した内容,および次回の授業内容について,図書館などで関連書籍を調べるなどして復習・予習に努める。
9 存在と当為(2)
ムーアの議論に対するフランケナの診断
授業で教授した内容,および次回の授業内容について,図書館などで関連書籍を調べるなどして復習・予習に努める。
10 道徳感情論
道徳を識別するのは理性か感情か
授業で教授した内容,および次回の授業内容について,図書館などで関連書籍を調べるなどして復習・予習に努める。
11 一般的観点
道徳的客観性についてのヒュームの回答
授業で教授した内容,および次回の授業内容について,図書館などで関連書籍を調べるなどして復習・予習に努める。
12 ヒュームの後継者
アダム・スミスの道徳感情論
授業で教授した内容,および次回の授業内容について,図書館などで関連書籍を調べるなどして復習・予習に努める。
13 自由と必然性(1)
行為・自由・決定論
授業で教授した内容,および次回の授業内容について,図書館などで関連書籍を調べるなどして復習・予習に努める。
14 自由と必然性(2)
ヒュームの両立論
授業で教授した内容,および次回の授業内容について,図書館などで関連書籍を調べるなどして復習・予習に努める。
15 自由と必然性(3)
ヒュームのスキャンダル,まとめ
授業で教授した内容,および次回の授業内容について,図書館などで関連書籍を調べるなどして復習・予習に努める。

成績評価
観点→
成績評価方法
G_A-2
[修士:専修分野の知識と理解]
D_A
[博士:専修分野の知識と理解]
備考(欠格条件、割合等)
レポート

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 :

授業以外での学習に当たって :

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)