人文科学府 人文基礎専攻 東洋思想 分野
インド哲学史 専修
専修科目 (単位数 1)
選択科目
対象学年:
対象学部等:
初期インド仏教史研究 IIA
History of Buddhism in ancient India (Seminar II)A
講義題目  ヒトーパデーシャを読む (サンスクリット語中級レベル)
教授 岡野 潔
科目ナンバリングコード:
講義コード:
2023 秋クォータ
毎週 金曜2限
伊都イーストゾーン 印哲研 教室
M/J科目 (日本語, サンスクリット)
更新情報 : 2023/9/13 (09:30)
授業の概要  古代インド人が発見した最高の娯楽文学のかたちをこの授業では味わいたい。本当に読んでいて愉しい、インド独自の文学形式がここにある。せっかく苦労してサンスクリット語を身につけたのだから、この喜びを十分に味わわない手はない。
 世界におけるインド文化の貢献を考える時、インド説話文学が果たした役割は大きい。特にインドで4世紀頃に作られた動物寓話『パンチャタントラ』は、インド外の国々にも広く流伝して、ユーラシア大陸の説話文学に大きな影響を与えた作品である。10世紀のナーラーヤナは、『パンチャタントラ』に基づき、それを編集しなおして『ヒトーパデーシャ』(Hitopadesa)を作った。『ヒトーパデーシャ』は学習教材として、サンスクリット語初級を終えた後に読む作品として、最適である。『ヒトーパデーシャ』の第2章を読んでゆきたい。

(The aim of this course is to help students to understand the ancient culture of indian Buddhism and to master Sanskrit language through the acquisition of necessary skills and knowledge.)
キーワード :
履修条件 : サンスクリット語初級を履修し終えていること。
履修に必要な知識・能力 :
特記事項  Clay本を毎回読んでゆきますので、毎回の授業が始まる1時間前までに、各学生がサンスクリット語から訳した日本語の訳を岡野までメールで送って下さい。
 学生が送ってきた訳文を見ながら、授業で修正してゆきます。
 なお授業の前に訳文を送ってこなかった学生は、欠席とみなします。ただし学期末までに未提出の部分の翻訳をメールで提出すれば、その欠席扱いを取り消します。また欠席や遅刻や不勉強が多くて、ひどい成績になりそうな学生には、その救済措置として、学期末に特別レポートを課すことがあります。

 <本科目は宗教文化士( http://www.cerc.jp/ )の受験資格認定科目です。>
遠隔/対面 Moodle 情報
対面授業
リアルタイム-オンライン授業
ハイブリッド授業(対面+オンライン)
オンデマンド型授業
課題提出型授業

教職 :
資格 :
到達目標
かなり優れている 優れている 及第である 一層の努力が必要
G_A-2 [修士:専修分野の知識と理解]
当該分野における研究史と方法論を説明できる。
「古典」を、正確に読解し深く理解する能力を身に付けることができる。 「古典」を、ほぼ理解し読解する能力を身に付けることができる。 「古典」を、理解し読解する能力を身に付けるために努力している。 「古典」を、理解し読解する能力を身に付けることの重要さに気づきつつある。
G_B-1-2a [修士:文献の読解力]
過去に蓄積された重要な文献、とりわけ古典を厳密かつ精確に読解し、先行研究を踏まえつつ批判的に考察することができる。
外国語の運用能力を十分に獲得している。 外国語の運用能力を不完全ながら獲得している。 外国語の運用能力の獲得のために努力している。 外国語の運用能力の獲得の仕方を知っている。
九州大学文学部ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府人文基礎専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学人文科学府歴史空間論専攻ディプロマ・ポリシー   九州大学人文科学府言語・文学専攻ディプロマ・ポリシー
九州大学文学部哲学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部歴史学コース・カリキュラムマップ
九州大学文学部文学コース・カリキュラムマップ   九州大学文学部人間科学コース・カリキュラムマップ
授業方法
授業形態(項目) 授業形態(内容)
講義  学生が作成したサンスクリット語テクストからの日本語訳の修正、そして解説を主とした形態をとります。
外国語演習
原典資料演習
実習/フィールド調査
Problem-Based Learning (問題発見・解決型学習)
学生のプレゼンテーション
Moodle の使用
学外実習
野外実習

テキスト : 授業でテクストを配付します
参考書 :  『ヒトーパデーシャ : 処世の教え』ナーラーヤナ著 ; 金倉圓照, 北川秀則訳、東京, Japan. 1968.11. 岩波文庫
  "Friendly advice" by Nārāyaṇa . & "King Vikrama's adventures", translated by Judit Törzsök, New York, United States. 2007. 737 p. New York University Press : JJC Foundation, The Clay Sanskrit library
 Hitopadesa by Narayana ; edited by Peter Peterson, Bombay, India. 1887. 1 v. government Central Book Depot., Bombay Sanskrit series; No. 33
 Hitopadeśa of Nārāyaṇa (6th ed.), edited with a Sanskrit commentary Marmaprakashika and notes in English by M. R. Kāle, Delhi, India. 1985. Motilal Banarsidass
 Nārāyaṇa : Hitopadesa, nach der nepalesischen Handschrift N, neu hrsg. von Heinrich Blatt, Berlin, Germany. 1930. M. Rinck
 Ludwik Sternbach, The Hitopadesa and its sources. New Haven: American oriental society, 1960
授業資料 : テクストのPDFを配付します。初回にコピーも配付する予定です。

授業計画 (授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。)
進度・内容・行動目標等 講義 演習・その他 授業時間外学習
1 作品と教材についての説明
2 テクストを読む
3 テクストを読む
4 テクストを読む
5 テクストを読む
6 テクストを読む
7 以下、同様。

成績評価
観点→
成績評価方法
G_A-2
[修士:専修分野の知識と理解]
G_B-1-2a
[修士:文献の読解力]
備考(欠格条件、割合等)
授業への貢献度

GPA評価
A B C D F
授業を通じて、総じて「かなり優れている」に相当する活動を行った。 授業を通じて、概ね「優れている」を超える活動を行った。 授業を通じて、「及第する」に相当する活動を行った。 授業を通じて、総じて「及第する」には達しないものの、それに近い活動を行った。 授業を通じて、「一層の努力が必要」の活動にとどまった。

成績評価基準に関わる補足事項 :
学習相談 学習相談 : 授業終了時など。

授業以外での学習に当たって : 予習にかかる時間の目安は、3時間くらい。

合理的配慮について :
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行なった上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)