足立 孝(ADACHI Takashi)先生(教授)
1)専門分野
中世盛期イベリア半島を時間的・空間的枠組みとし、征服=入植運動、封建制、商業といった、それぞれ固有の研究の伝統をもつ社会経済史的な問題系を、定住史的かつ空間編成論的な方法を駆使して一挙に連結すると同時に、現地文書館で猟した文書史料の綿密な分析にもとづく実証研究にとりくむことによって、マクロ・ミクロ両面からイベリア半島はおろか中世地中海史、ひいては西欧中世史そのものの刷新を模索している。
2)主要業績
1.『辺境の生成:征服=入植運動・封建制・商業』(名古屋大学出版会、2019 年)
2. 「14 世紀前半バレンシア=アラゴン王国境界における村落共同体と流通回路:ビリャ
エルモーサとプエルトミンガルボ12」『史学研究』第 310 号(2021 年)、第 311 号
(2022 年)
3. Une critique genetique du compte seigneurial: ideal et realite de l’exploitation
d’un domaine episcopal de Huesca au XIIIe siecle, in Entre texte et histoire.
Etudes d’histoire medievale offertes au professeur Shoichi Sato (Paris,
2015)
今井 宏昌(IMAI Hiromasa)先生(准教授)
1)専門分野
物理的・肉体的な暴力の経験が、時代状況とのかかわりの中でどのように変容し、また逆にその当事者や社会をどのように規定していったのかという問題関心から、第一次世界大戦後ドイツにおけるパラミリタリ(準軍隊)組織・義勇軍とそのメンバーのバイオグラフィを、経験史の観点から分析している。またこれと並行し、第一次世界大戦期に福岡県福岡市と久留米市に設立されたドイツ兵俘虜収容所の実態を「下からのグローバル・ヒストリー」の観点から検討している。
2)主要業績
1.『暴力の経験史:第一次世界大戦後ドイツの義勇軍経験 1918〜1923』(法律文化社、2016年)
2.「ドイツ革命期における「武装せる市民」:ハレ住民軍を事例に」(『軍事史学』56巻4号、2021年)
3.「戦間期ドイツの「赤い伯爵」における義勇軍経験」(『歴史評論』843号、2020年)
4.「ヴァイマールと向き合う:戦後日本のドイツ研究における「教訓の共和国」」(『ドイツ研究』54号、2020年)
5.「ドイツ義勇軍経験とナチズム運動:ヴァイマル中期における「独立ナチ党」の結成と解体をめぐって」(『ゲシヒテ』11号、2018年)
6.『第一次世界大戦と民間人:「武器を持たない兵士」の出現と戦後社会への影響』(共著、錦正社、2022年)
7.ローレンツ・イェーガー『ハーケンクロイツの文化史:シュリーマンの「再発見」からナチ、そして現在まで』(共訳、青土社、2023年)
8.アンドレアス・ヴィルシング/ベルトルト・コーラー/ウルリヒ・ヴィルヘルム編『ナチズムは再来するのか?:民主主義をめぐるヴァイマル共和国の教訓』(共訳、慶應義塾大学出版会、2019年)
9.トーマス・キューネ/ベンヤミン・ツィーマン編『軍事史とは何か』(共訳、原書房、2017年)
10.ジェフリー・ハーフ『ナチのプロパガンダとアラブ世界』(共訳、岩波書店、2013年)