九州大学東洋史学研究室

東洋史学研究室とはIntroduction

九州大学東洋史学研究室とはIntroduction

東洋史学研究室は、九州福岡が地理的・歴史的に中国大陸や朝鮮半島との交流の窓口であったことに注目しつつ、中国史を中心とした歴史研究を重視してきました。

その研究は中国史料を中心として行われます。しかし、一口に中国史研究といっても、殷周、春秋・戦国、秦漢、三国・晋南北朝、隋唐、五代宋、遼金元 、明清、近現代と区分される時代ごとに、文献資料の文体も違えば、木簡・竹簡・紙といった文書資料の材質にも違いがあり、そうした文献資料の分析技術が必要となります。
また歴史学一般にいえることですが、史料分析から歴史学的論理構成、歴史叙述の過程では地理学・社会学・人類学・考古学・宗教学・経済学・法学等の隣接諸学問の理解も求められます。

東洋史研究においては従来、古代以来の中国と周辺諸民族・諸国家との関係史や近代・現代中国史、及び、中国を中心とした東アジア世界史の考察・研究が重視されてきました。また、九州から朝鮮半島・中国大陸周辺の東シナ海から大陸南方、インドシナ半島、インドネシア諸島に至る環シナ海地域は古来中国商人とインド商人・アラビア商人との通商の世界であり、それに日本人も加わって複雑な地域社会・文化を形成してきています。

東洋史学研究室は、これまでこうした観点からの歴史学的考察に取り組み数多くの成果をあげてきているところです。

九州大学東洋史学研究室の沿革

詳細は、川本芳昭による東洋史学研究室の研究室史(九州大学文学部編『九州大学文学部90年の歩み 1924-2014』、2014年、70~75頁)をご参照下さい。

研究室簡史
  • 1927年 東洋史学講座設置。初代教授は重松俊章。
  • 1935年 日野開三郎が講師として着任。
  • 1944年 重松が退官。
  • 1946年 日野が教授に昇任。
  • 1955年 越智重明が助教授として着任。
  • 1972年 日野が退官。
  • 1972年 越智が教授に昇任。
  • 1974年 川勝守が助教授として着任。
  • 1987年 越智が退官。
  • 1990年 平㔟隆郎が助教授として着任。
  • 1992年 平㔟が東京大学へ転出。
  • 1994年 川本芳昭が助教授として着任。
  • 1998年 川勝が大正大学へ転出。
  • 1998年 川本が教授に昇任。
  • 2000年 中島楽章が助教授(のち准教授)として着任。
  • 2008年 舩田善之が講師(人文科学研究院留学生担当講師)として着任。
  • 2016年 川本が定年退職。
  • 2016年 舩田が広島大学へ転出。
歴代助手・助教
    • 1948.6-1949.3 船木勝馬
      1957.4-1960.3 菊池英夫
      1960.4-1963.3 草野靖
      1964.4-1966.3 幸徹
      1966.4-1968.3 四島恭子
    • 1968.4-1970.3 羽生健一
      1972.4-1974.10 畑地正憲
      1974.10-1976.3 紙屋正和
      1976.4-1980.3 神矢法子
      1980.4-1981.3 川本芳昭
    • 1981.4-1984.4 冨田健之
      1984.5-1987.3 城井隆志
      1987.4-1991.3 野田俊昭
      1991.4-1995.3 小林聡
      1995.4-1998.3 宮嵜洋一
    • 1998.4-2000.3 野田徹
      2000.4-2002.3 後藤久勝
      2013.4-2014.3 藤野月子