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仙厓《猫の恋図》江戸後期

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仙厓《猫の恋図》江戸後期
紙本墨画 28.5×34.5cm
文学部所蔵


仙厓は江戸後期の禅僧で書画をよくした。博多聖福寺の住持を務め、自由闊達でユーモラスな画境そのままの人柄で博多の人々に敬愛された。この絵は「猫の恋」を描きながら、その声に「南無妙法蓮華経」を重ね合わせている。猫の声に仏性を見ているのか、それとも「南無妙法蓮華経」も猫の声にすぎないという諧謔か。いずれにせよ、書が絵と一体となり、まるで猫の声のように描かれているところがなんともユーモラスだ。美術評論家としても活躍した中山森彦医学博士遺愛の仙厓コレクション中の1点。